『横浜萬国劇場「KAIHORO−會芳樓−」』共演者の皆さんからのメッセージ集です。 お稽古の間の約1ヶ月と上演中の10日間、平田さんとご一緒された共演者の方々から 御覧になった平田さん像を語って頂きました。 なお、原さんとは2年連続のご共演、田中さんとは初めて、 王さんとは一年飛んで2回目のご共演です。 |
向かって左から、原康義さん/カルー平田広明さん/加山到さん Photograph by Eminyan |
ディケンズ役・原康義さんよりメッセージ: (平田さんとは仲がよろしいようですがいかがでしょうか。) いや、僕は仲良くないですよ(笑)。嫌いです(笑)。 (楽屋でどんな様子でしたか?) 楽屋で?僕は静かにしているのに、あいつはいろいろくだらない事を 言ってきて、しょうがないから私もあいつを出トチリ(出番のきっかけを 失ってトチルこと。)させようと思って、出番前になっていろいろ しゃべるんだけど、彼は冷静で、すぐもうやめちゃって、 すぐ行っちゃうんです。 ずっと話していたのに「出番です」って行っちゃうの。 僕はひまだから一生懸命話しかけるんだけど。 特にあいつが出番の頃に話しかけるの。 (いたずらも?) いたずらしたりね。 今日、しょっぱなに(小道具の)鼻ん中にさ、 (なんか薬を仕掛けられたんですって?) そう。掛けたら「なんだこの匂い!」 (やられちゃいました?仕返ししました?) うんちょっとね。大した仕返しはしていないけど。 (次までにもっと仕返しをしようかなって?) いや次は違った原で会おうかな。 ニヒルにね。元々ほら、ニヒルで静かな人ですから。 (今回のお芝居で原さんのファンになった人もいるかと思うんですけど。) いや、いないでしょう。(笑) (次のお芝居は?) 11月のリア王。サザンシアター。是非ひとつ(観に来て下さい)。 (有り難うございました。) 有り難うございました。(談) |
大江卓役・田中茂弘さんよりメッセージ: 平田さんは・・・そうですね、もう素晴らしい方です。 (本音で言って下さい。) (笑)もう、なんて言うのかな、もう素晴らしいですよ。 (お芝居の面で?) お芝居の面というよりもなんて言うかな、まぁ、人間的に素晴らしいですよね。 (本当に思っています?) 思ってます、思ってます。 くだけ方がいいですよね。それはもう、こっちも助かっていますし、 後輩の人達に与える影響もすごく大きいんじゃないかと思いますね。 その辺はもう、見習わなくちゃいけないかなと。本当に毎日思っています。本当に。 (楽屋ではいかがですか?) 楽屋ではうるさいんですかねぇ。うるさいですよ。 (いたずらしてませんでしたか?) いたずらしていましたけど、まぁ、他の人だったから許していましたけど。 あの人はとにかくバランス感覚に富んだ良い方です。 平田さんは面白いっすよ、マジで。本当に。 (田中さんは劇団俳優座でいらっしゃいますよね?) はい。 (ばりばりの新劇の方同士の緊張感とかあるんですか?) そういうのはないですけど。 っていうか、“人”ですよね。 平田さんは 平田さんなりの持っていき方があるんだと思うんですけども。 人に対して褒めすぎる事もなく、自分のことに押される事もなく すごくいい距離感ですよ。助かりますよ。 あの人はさすがにいろんな場数を踏んでいらっしゃる方ですから。 付き合い方でいろいろ苦労するんです。毎回、いろんな人に。 どういう距離を取ったらいいかなって考えるんですけども、 そうじゃなくて平田さんは懐が深いですから。 (和気藹々と?) まぁ、バカって言えるぐらいですかね。 もうあの人がいるだけで年配の人ともコミュニケーションが取れるんで。 悪態はついていますけど、ニヒルな役をやっているにもかかわらず 根は熱いぞと。根が熱いからこそクールな役ができるんじゃないかなっていう 感じがします。 これはもう最大級の褒め言葉です。泣いて欲しいですね、平田さんに。 宜しくお伝え下さい。(談) |